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【ブックレビュー】『図解「PERって何?」という人のための投資指標の教科書』

つい先日投資に関する本を読みました。いろいろと引っかかるポイントは多かったものの、全体的には投資の基本的な知識を網羅していたので、その点は非常に良いと感じました。

読んだ本のタイトルは『図解「PERって何?」という人のための投資指標の教科書』です。

以下、雑多な感想です。

本の中では、日本や世界の経済状況について述べられている箇所があります。その中でも特に違和感を覚えたのが、日銀の国債残高について言及されていた箇所です。日銀の1000兆円の国債残高がありますが、日銀と政府の視点から見ると、国債残高は負債であり、それに相応する資産も持っているはずです。そのため、負債だけでなく資産も考慮すべきだが、この本ではその点に触れられていないように見えました。昔、テレビとか新聞では「日本は1000兆円の借金がある。国民一人あたり〇〇円の借金だ」みたいな話がさかんにされていた(今もされている?)と思いますが、それに似たものを本書でも感じます。子供のころは日本でやばいんだと思ったけど、今思うと新聞やテレビの人のあおり芸にまんまと載せられていたのかなと思います。この本もそういったあおり芸と断定するわけではありませんが、ある程度過激なことを言わないと刺激的でおもしろい感じにならないからそう言ってるのか、金融機関目線でのポジショントークをしているのか不明ですが、やっぱり借金だけではなく資産の話もしないのはフェアじゃないという気がするので、その点は個人的にはマイナスポイントのように感じました。

一方、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)に関する話題もあり、一般的な投資や株の書籍でよく取り上げられている内容だと感じました。著者は銀行などの金融機関出身目線だなと思うところが多々あり、ゼロ金利政策に否定的な考えを持っているようかなと推測します。そういった目線での話は個人的にはあんまりしっくりはこないけど、株や投資に関する一般的な話については、納得行くところもあるためそういった目的であれば本書は良書だと思います。

特に新NISAが始まり、個別株投資をこれからしようとしている人も多くいると思います。基本的なことは全くわからないっていう状態であれば、まずはこういった基本的な投資の指標について述べられる本を読んで見ると、全体像を把握できて良いかなと感じます。 逆に、ある程度投資の指標について詳しい方に取ってみると、本書を手にとるメリットは少ないかもしれませんので、もう少し踏み込んだ本を見てみるのがよい選択肢かもしれません。